「言い勝ち功名」ということわざを聞いたことがありますか?
正しいとは限らないことでも、多弁なほうが受け入れられるということです。
世の中には、口がうまい人がいますよね~。
正しいかどうかは別として、ついつい聞き入っちゃう人が。
今回はこの言葉について解説したいと思います。
読み方 | いいがちこうみょう |
意 味 | 正しいとは限らないことでも、多弁なほうが受け入れられるということ |
類義語 | 言わぬことは聞こえぬ |
対義語 | 言わぬは言うにまさる ほか |
英 文 | The person who talks a lot wins, even if you’re wrong. ほか |
言い勝ち功名とは
言葉数の多いほうが勝ち、道理のない意見でも多弁なほうが人に受け入れられるという意
また、黙っていてはよい意見も周囲の者に通じないということ。
引用:高橋書店『ポケット判ことわざ新辞典』P26
たしかにそうよね。
よくしゃべる人の話は、ついつい聞いちゃうし、信じちゃうわ。
間違っている場合もあるので、鵜呑み(※1)にするのは危険ですよ。
かと言って、良い意見を持っていても、黙っていたら相手に伝わらんしな。
※1 鵜呑みとは、鵜が魚をまるのみするところから、意味をよく理解していないのに、相手の意見などを受け入れること。
言い勝ち功名の類義語1選
言わぬことは聞こえぬ
あとで知らなかったと言われないように、しっかり話しておくこと。はっきり言っておかなければ、相手に気持ちや考えが伝わらないこと。
とにかく、たくさん話しておくということね。
言い勝ち功名の対義語3選
言わぬは言うにまさる
意味
言葉ではっきり言うより、黙っている方が得策だということ。
口に出して言わずに黙っているほうが、思いの深さが伝わることもあるということ。
参考
負けるが勝ちという言い方と同じように、言わぬが勝ちという言い方もある。
わたし、おしゃべりだから、言い過ぎて失敗しちゃうことがあるの。
沈黙は金 雄弁は銀
意味
黙っていることは、すぐれた雄弁(※2)よりも大切であるということ。
イギリスの思想家、歴史家、そして作家であるトーマス・カーライルの『衣装哲学』にある言葉。
Speech is silver, silence is golden.(雄弁は銀、沈黙は金)
沈黙を、金にたとえて言ったもので、雄弁に話せることも大事であるが、黙るべきときには沈黙を貫くことも大切であるということ。
参考
トーマス・カーライルの代表作は『英雄崇拝論』『フランス革命史』など。
※2 雄弁とは、話術がたくみで説得力があること。
言わぬが花
意味
物事は、あからさまに言ってしまってはさめてしまうもので、黙っているほうがかえって良かったり、趣があったりするということ。
余計なことは、言わないほうがうまくいくということ。
参考
Silence is wisdom when speaking is folly.
しゃべって馬鹿をみるくらいなら、黙っているほうが利口である。
これ、言ったことがあります。
余計なことは言わないほうがいいよと、話さないように仕向けるときに。
「言わぬが花よ。黙って見守ろう」ってね。
言い勝ち功名の英文3選
The person who talks a lot wins, even if you’re wrong.
和訳
たとえ間違っていても、たくさん話す人が勝つ。
personは、人をあらわす単語ですが、特徴や性格について言及する場合に使うことがあります。この場合、「話す人」という特徴が入っているので、peopleではなく、personを使っています。
The person who talks a lot (たくさん話す人)/wins(勝利)/even if you’re wrong(たとえ間違っていても)
People who talk a lot are more accepted.
和訳
よくしゃべる人のほうが受け入れられました。
People who talk a lot(よくしゃべる人・おしゃべりな人)/more(より多く)/ accepted(受け入れられました・容認された)
The one who says it wins.
和訳
言う方が勝ち。
The one who says(言う方が)/it wins(勝ち)
私は学生のとき、英語の成績が悪かったです。全然覚えられなかった……
なので、頭を悩ませながら、ここで勉強させてもらっています。
いや~、いい回しが難しい!
英語が得意な方に、どうやって覚えたらいいのか教えてほしいです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回紹介した「言い勝ち功名」は、筆者ははじめて聞く言葉でした。
知っていたのは、対義語の「言わぬが花」です。
こうして記事を書かせていただくことで、私自身も勉強になります。
これからも、コツコツ書き続けて参りますので是非またお立ち寄りください。
最後までお読みいただきありがとうございました。